「そろそろだから スピード落としてね」
「あいよ」
「どこだったけかなぁ・・・・あっ そこの細い道 右~っ!」
「へえ・・・・」
昼間でも見落としてしまいそうなクルマ1台やっとの細い道で外灯も無いし、それにかなりの急坂だわ。
当時乗ってたクルマは、ある角度以上の急な上り坂ではエンジン・ストール(エンジンが吹けなくなる)してしまって、その後、エンジンがかからなくなってしまう。
(タコ・メーターの針がレッド・ゾーンに飛び込むのを覚悟で1stギアのままでアクセルを踏み込んで行くしか無さそうだな・・・・。) 否が応も無く、先が見えない暗闇の中へクルマを向ける。
カブり気味のエンジンをアクセル・ワークでコントロールしながら細道を50m程登った左側(山側)の真っ黒な雑木林の切れ目にヘッドライトで青白く映しだされた石の門柱が現れた。
「そこから入っちゃって!」 確かに理恵が言うように、クルマでも入れそうな感じがする・・・・。
「うん ・・・・」
「うん ・・・・」
魔界への入り口と言う感じがした ・・・・。
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